副業を始めたいけど、扶養の壁が気になって踏み出せない。
そんな声をよく聞きます。
「103万円までって聞いたけど、最近123万円になったって本当?」「106万円の壁がなくなるって聞いたけど、うちは関係あるの?」。
壁の種類が多いうえに数字がコロコロ変わるので、混乱するのも当然です。
扶養内副業、結局いくらまで?4つの壁を先に一覧で見る
扶養の壁は、税金の壁と社会保険の壁の2種類に分かれます。
ここを混同すると、話がどんどんややこしくなります。
まずは4つの壁を一覧で見てください。
壁の早見表
| 壁 | 何の壁か | 金額の目安 | 超えるとどうなるか |
|---|---|---|---|
| 103万円→123万円の壁 | 所得税(基礎控除・給与所得控除) | 123万円 | 自分に所得税がかかり始める |
| 106万円の壁 | 社会保険(勤務先での加入義務) | 月8.8万円以上など(2026年10月に要件撤廃予定) | 条件を満たすと勤務先の社会保険に加入する |
| 130万円の壁 | 社会保険(配偶者の扶養) | 130万円 | 配偶者の扶養から外れ、自分で社会保険料を払う |
| 150万円の壁 | 配偶者特別控除(税金) | 150万円前後(目安) | 配偶者の税負担が段階的に増え始める |
正直、この4つを一気に覚える必要はありません。
自分に関係あるのは「103万円系」と「130万円系」のどちらか、もしくは両方だけです。
次の章から、ひとつずつ噛み砕いていきます。
103万円の壁は今どうなった?123万円への変更点
「103万円の壁」という言葉、まだよく聞くと思います。
ただ、2025年分の所得から、この壁は123万円に引き上げられています。
理由は、基礎控除と給与所得控除がそれぞれ拡大されたからです。
改正前後の計算式
| 改正前 | 改正後(2025年分〜) | |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 48万円 | 58万円 |
| 給与所得控除 | 55万円 | 65万円 |
| 所得税がかからないライン | 103万円 | 123万円 |
103万円 = 55万円 + 48万円、123万円 = 65万円 + 58万円という計算です。
つまり控除の枠が20万円広がった分、稼いでいい額も20万円増えたことになります。
これは、扶養内で副業したい人にとって単純に朗報です。
「103万円まで」で計画していた人は、そのまま20万円分の余裕ができたと考えて大丈夫です。
106万円の壁、2026年10月に何が変わる?
ここが今回いちばん動きが大きいところです。
106万円の壁は、パート先などの社会保険に加入するかどうかのラインでした。
これまでは「月収8.8万円以上」など5つの条件をすべて満たすと加入対象になっていました。
その条件のうち、賃金に関する要件が2026年10月を目途に撤廃される予定です。
撤廃前後の対比
| 現在(2026年9月まで) | 2026年10月以降(撤廃後) | |
|---|---|---|
| 加入条件 | 月収8.8万円以上を含む5要件 | 週20時間以上勤務なら年収を問わず対象 |
| 収入で調整していた人 | 月収を抑えれば加入を避けられた | 収入額を抑えても勤務時間次第で対象になる |
つまり、これまで「収入を8.8万円未満に抑える」ことで社会保険加入を避けていた人は、この調整方法が使えなくなります。
働く時間そのものを見直す必要が出てくる、ということです。
社会保険に加入すると手取りは一時的に減りますが、将来の年金が増えるというメリットもあります。
損か得かは一概に言えないので、「加入したくない」だけで判断せず、一度メリットも含めて考えてみてください。
130万円の壁は社会保険の扶養が外れるライン
130万円の壁は、配偶者の社会保険の扶養から外れるかどうかの基準です。
ここは今回の改正でも変わっていません。
年収130万円を超えると、配偶者の扶養からは外れ、自分で国民健康保険や国民年金に加入することになります。
社会保険料は決して安くないので、130万円をわずかに超えただけだと、手取りがかえって減る「働き損」が起きやすいラインでもあります。
副業も含めた年収の見込みが130万円に近づいてきたら、超えるか超えないかを事前に決めておいた方がいいです。
中途半端に超えるより、思い切って上回って稼ぐか、130万円未満で調整するか、どちらかにハッキリさせる方が結果的に手取りは安定します。
150万円の壁は配偶者特別控除の満額ライン
150万円の壁は、配偶者特別控除という制度に関わる壁です。
配偶者の年収が150万円までなら、もう一方の配偶者は満額(38万円)の控除を受けられます。
150万円を超えると、そこから段階的に控除額が減っていく仕組みです。
正直、この150万円というラインは、2025年度の税制改正の影響で今後上がる可能性がある部分です。
ソースによって数字の表記に幅があり、まだ情報が固まりきっていません。
なので「150万円前後が目安」くらいに捉えておいて、
年末が近づいたら国税庁や勤務先の年末調整の案内で最新の金額を確認してください。
ここだけは、今の時点で断定するとかえって不正確になります。
自分はどのパターン?判定チェックリスト
ここまでの内容を、自分の状況に当てはめてみてください。
- 副業も含めた年収の見込みが123万円を超えそうか → 超えるなら自分に所得税がかかる
- 勤務先で週20時間以上働いているか → 2026年10月以降は該当すると社会保険加入の対象になりやすい
- 副業も含めた年収の見込みが130万円を超えそうか → 超えるなら配偶者の社会保険の扶養から外れる
- 配偶者の年収が900万円以下か → 超えていると配偶者特別控除の条件が変わる
- 年収が壁のライン付近(±10万円程度)にあるか → 該当するなら意図して超えるか、未満に抑えるかを先に決めておく
チェックが多くつくほど、扶養の壁が実際の手取りに影響してくる状況です。
自分がどのラインを気にすればいいかさえ分かれば、あとは年収の見込みを月ごとに確認していくだけです。
まとめ
扶養の壁は、税金の壁(103万円→123万円、150万円)と社会保険の壁(106万円、130万円)の2系統に分かれます。
103万円の壁は2025年分から123万円に引き上げられ、扶養内で稼げる額に20万円分の余裕ができました。
一方で106万円の壁は2026年10月に賃金要件が撤廃される予定で、これまで収入額で調整していた人ほど働き方の見直しが必要になります。
自分が何号の被保険者で、どの壁が関係するのかが分かれば、あとは年収の見込みを都度確認するだけです。
副業をこれから始める人は、まず在宅副業の始め方から確認してみてください。




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